こんにちは
以前より、女性の患者様に「女性は時期を機に、生まれ変わる必要があります」と大袈裟にお伝えしておりますが、そのようなことを、勉強会でお世話になっている、医師がSNSで記事にしてくれましたので、皆様にも、シェアさせていただきます。
少し長いですが、とても分かりやすいので、是非ご一読ください
以下、引用
更年期障害、って、 お産が大変だったとか、 育児が大変だったとか、 あるいはその後の生活が…とか。 大変だった人に、特に、強く出るんだ、って そんな調査結果をまとめてくださった先生があって。 でもこれって、つらいことで、 更年期前まで大変だった人の方が、 更年期障害も大変だ、って。ねえ
で。 それをどう考えたら良いのか、ってのと、 女性ホルモン二つ、 エストロゲンと、プロゲステロン、が、 どんな形で女性の身体に働きかけているか? ってのを割と考え込んだのだけれど。
エストロゲンもプロゲステロンも、 作用が本当にたくさんあって、 全部を追いかけるのはとても大変。
でも、これって…?って考えたことが、 更年期障害の症状だけじゃなくて、 月経前症候群の症状の説明にも使える、って気がついたので、たぶん、この仮説は割と使い勝手が良い。
それは。 エストロゲンは頑張ることができるようにするホルモン。 プロゲステロンは、エストロゲンの悪影響を防ぐホルモン。 ざっくり、 エストロゲンってのは妊娠出産育児への補助金みたいなもの。 これが出ている間は、あまり身体に不調が出ないで、 無理ができる。 ただし、無理ができる状態、って、身体には負担がかかっている。 身体の負担が、そのまま長期間続くとなると、悪影響が出る。 典型的なものとしては、乳癌とか子宮体癌とか。
だから、エストロゲンの作用が強くなりすぎないように、プロゲステロンがそれを抑えるわけで、 エストロゲンの影響が弱まるのが、 黄体期とか、閉経期とか。 その時期に急にしんどい症状がでるのは、 じつは、それまでに自分の身体を酷使してきたから。
なので、 更年期の治療も、 月経前症候群の治療も、 まずは、じっくり、 体調を戻していくことにあるし、 無理しないように、生活を変えていってもらうことにある。 エストロゲンを補充すれば良い、って そういう話に思えるかもしれないけれど、 それは問題の先送りをしているわけで。
もちろん先送りしている間に体制を整えることも大事だから、 先送りも大事なんだけれど、 根っこの部分で改善していくためには、 まったく「自分を自分で大事にしていく」ことが、 必要なんだと思う。
そして、 エストロゲンが「妊娠出産育児」のために頑張れるように ってことはある意味子どものため、ってこと。
そのエストロゲンが出なくなるんだから、 そろそろ、子どものため、っていうのは卒業して、 自分のため、に生きる、ことに切り替えていく。 そういうギヤチェンジの時期が、更年期なんだよ、って。 今までが大変だったひとこそ。 これからの時間を自分のために、つかって欲しい。 そう思いながら、お伝えしています。
にしむら漢方内科クリニック
院長 西村 史朋 先生
京都大学医学部卒業
産婦人科専門医
漢方専門医
産業医
https://kanpo-kyoto.com/