肩の痛み、コリは、鍼灸院来院動機の上位に来る。
肩の痛みの原因は、様々。筋肉のコリ、五十肩、頚椎症など整形外科疾患領域から内科疾患までも含む。
肩の痛み=内科疾患というのは、なかなか繋がらないと思うが、片隅に知っておいていただければと思う。
○右肩の痛み
肝臓、胆嚢、肺疾患、(循環器疾患)
○左肩の痛み
心臓・循環器疾患、消化器疾患
耐え難い痛み、長期間の痛み、安静時痛、感じたことがない痛み、奥から痛む感覚、内科の他の症状を伴うなどがあれば、内科疾患によるものを疑える。
先日の臨床では、それを疑えるものがあった。
中年の男性。痛みの部位、程度、経過、現病歴、既往歴から緊急性を疑い、病院受診を促した。
結果、疑ったとおりの循環器疾患であった。
街の鍼灸院でも救急に出合うことがある。以前は、脳卒中発症を疑うことがあり、即病院へと促し、それであったことがあった。
症状に対して、緊張感を持てたのは、総合病院附属鍼灸院での下積みがあったからだと思う。
どちらも、幸い発見が早かったことで、事なきを得ることが出来た。
定期的にお越しいただいていると、「いつもと違う」を見つけることが出来る。必要な場合に迅速に対応をすれば、命を繋げることが出来る。
肩の痛みやコリは、中医学においては「瘀血」滞った血、汚れた血、と捉えることが出来る。
やはり、気血の巡りなのだ。
肩の痛みやコリは、身近にあり、緊急性を感じないかもしれないが、どうぞ慣れないでください。
東洋医学・中医学は、内科に強い。
僕自身は、総合診療医、家庭医のようでありたいと思っている。

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