当院には、様々な症状を訴えて、患者様にお越しいただきます。
その大半を占めるのは、慢性疾患であります。その慢性疾患は、ほぼ全てに等しく、自律神経のバランス失調が関わっています。
自律神経とは、交感神経と副交感神経が存在します。また副交感神経には、腹側迷走神経と背側迷走神経が存在します。
自律神経の働きは、簡単にいうと、交感神経-アクセル、副交感神経-ブレーキです。
このバランスが、生活習慣や置かれている環境のなかの何らかの要因により、バランスが崩れて、中長期的となれば、身体に症状として現れます。
自律神経のバランスを整えるための習慣は以下のようなものがあります。
①よく寝る:日中は、交感神経を優位とさせて、活動をしています。アクセルを踏んできた状態ですから、ガソリンも減ります。今日中には寝て、身体をよく休めましょう。また、良い睡眠をとるためのには「頭は疲れていない、身体は疲れている」が必要です。少なくとも寝る前のスマホ、タブレット、PCの使用は避けましょう。睡眠は、回復、修復の時間です。また、中医学的には、気血津液(水)を補う行為です。
②食べ物に気をつける:油物を摂り過ぎない、寝る前の食事は避けましょう。特に、酒、カフェイン、糖質。中医学的には、気血津液(水)を補う、また食材によっては、巡りを促します。
③運動の習慣を身につける:「動瞑想」があるように、適度な運動はストレスをリリースします。運動時は脳は休み、静止時は働くものです。また、ホルモンバランスも整えると言われます。中医学的には、気血津液(水)の巡りを促します。
④湯船につかる:41℃までに設定した湯船に、10~15分浸かると良いとされています。また、寝る2時間前までに済ませておくと、良い睡眠がとれるとも言われています。身体は温めることでリラックスに傾き、冷やすとストレス状態に傾きます。中医学的には、温めることで、気血津液(水)の巡りを促します。
⑤日光を浴びる:朝の日光を浴びましょう。脳と身体に朝だという認識をさせましょう。自律神経、ホルモンのスウィッチ転換させます。幸せホルモンと言われるセロトニンは、日光の刺激により活性化されます。中医学的には、気の補いと巡りを促します。
自律神経とは、いわば自立している神経です。より、様々な要因により、勝手に反応し動いてしまいます。自身の意思に反して…
しかし、onとoffのバランスを調えておく、保険のような行為は、上記のようなことから出来ます。
日常、それらをしておくことは、大きなことを招かないために必要なことですが、現実となると、なかなか難しくもあります。
それは、何故か??
それは、どのような食事を摂っているか、運動の有無や種類の選択、何時に寝るのかなどは、気質や性格、思考からなるものなので、変えることは難しい。自律神経=性格と言っても過言ではありません。
変える、自律神経のバランスを調えるという行為をするにあたっては
「自身を知る」ということが必要に思います。
自身の良いところ悪いところ、自身を構成しているものと向き合い、受け入れた上で、それは出来るように思います。
これが大変な作業なのです…
しかし、出来れば、健康状態は大きく変わります。大袈裟ですが、人生が変わります。
ゆっくり、じっくり時間をかけても取り組んでいくことで。
あいのわでは、根本治癒を目指して、本質へのアプローチを、中医学的鍼灸治療でお手伝いをさせていただいております。