長かった夏、急な寒さ、寒暖差により、風邪が流行っていますね。その症状を訴える方が、ほぼ毎日です。
東洋医学の概念に、六淫というものがある。
「風、熱、暑、湿、燥、寒」
これらは、自然界にありながら、人体に影響を与え、また人体内でも発生するものである。
風、中医学では風邪(ふうじゃ)と呼び、邪気と捉える。自然界にあるものを「外風」、人体内で発生したものを「内風」という。
「風邪(かぜ)を引いた」というのは、気の不足から防衛出来ず、外風の邪気を体内に引いた、と言える。
また、痺れ、震え、痙攣、痒み、めまいなどは、内風によるものである。
風邪の特徴は、
◯変化が敏速 ◯遊走性、移動性 ◯上半身、皮膚を侵す ◯動揺する
その特徴から、上記のような、様々な症状を表す。また、精神的なものも含まれる。
心、気持ちの変化がはやく、揺れ動き、安定性がないというものである。
なぜ揺れ動くのだろうか?
陰陽の観点からみてみる。風邪は陽性の邪気である。陽が盛んになるのは、相対、相互関係にある陰の不足が原因となる。陽は気、陰は水と血。
つまり、潤すもの、栄養不足があると、気が上がる、揺れ動く。
イライラしやすい、あれこれと考え過ぎてしまう、移り気であるなど、落ち着きがないというのは、心や気持ちの栄養不足があると言える。
陰の不足があると、陽の時期に、それらは強くなる。頭痛や耳鳴り、めまいなどを伴って。
陰は、夜、冬の時期に補う。
夜は早く寝て、冬はスローペースにして休む。
やはり、補う、整える、である。
その先を良いものにする為に、どうぞ今を大事にしてください。

0467-55-9021