70代女性、主訴めまい
以前より、めまいの症状があったが、先月から強く、また頻繁に起こるようになった。
心配になり、病院を受診。検査の結果は、器質的な問題はなく、メニエール病の疑いであった。
処方された薬を服用してきたが、あまり変化がなく、ご紹介から、当院を受診した。
以前までは、回転性のめまいであったが、今では、「後ろに引っ張られる感じ」とのこと。
また、吐き気、胃のむかつき、食欲不振、不眠、寝汗、のぼせ冷えなどの症状を伴う。
既往歴には、胃潰瘍があった。
中医学的診察では、舌は紅く、乾き、裂紋(ひび割れ)。脈は沈んで細く、拍動が速かった。
話を聞くところ、長らくの介護生活、ストレスなどから不眠、食欲不振などがあった。
ストレスを発端とし、暫くの食欲不振から、貧血状態になった。そこに不眠の症状が加わり、心身がクールダウン出来ず、身体に熱がこもるようになった。その熱から、脳が興奮状態となり、めまいを起こしたと考えられた。
診断から処方を決定し、施した。
施術後、明らかに顔色、声色が良くなり、患者様から「全身が、特に胸の辺りがスーッと楽になった」とお伝えいただいた。
めまいの症状は、病程が長い分、少し時間はかかるだろう。
しかしながら、診断と身体の反応、施術後の患者様の感じからして、根治に持っていけるものと思っている。
身体に出た病気や症状は、結果である。背景に何があったのかまでを知り、合わせ考えると、原因と全体像が見えてくる。
中医学、東洋医学は、「人を診る医学」
根治まで、しっかりと尽力したい。

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