旧暦の新年を迎えましたね!
明けましておめでとうございます\(^o^)/
陰陽五行思想によると、今年は「癸卯(みずのとう)」で「寒気が緩み、萌芽を促す年」希望が芽吹く春がやってくる、とされています。
きっと善き年になりますね!
さて、最近、このような患者様がとても多いです。
「お加減如何ですか?」
「元気です!」
しかし、詳しくを聞いてみると
眠りが浅い、便秘、頚(首)が硬い、手足が冷たいなどの症状があり
また、脈を診てみると、触れない程に弱かったり、緊張が強かったり。
この脈の状態では、血虚(血液の不足)、脳の緊張や興奮を診ることが出来ます。
元気ではない…
では、何故、元気と感じているのか。
それは「気が上がっている」、ハイな状態にあるということが考えられます。
コロナが落ち着いてきたことによって行動が増したこと、インフルエンザの流行などによる急なスケジュールの変更、お子さんの受験など家族のスケジュールに合わせている、年度末の仕事の忙しさなど、理由は様々。
年の始め、年度末は、何かとバタバタとしますよね。
一点に集中する、いくつかのことが同時期にあり考えることが多い、などがあると、視野が狭くなり、気は上がり、自身の身体、目には見えない身体の内の状態に気付けなくなります。
(因みに、気が上がると、浮足立つような状況になる為、躓く、転ぶなどをして、下半身を傷めやすい(;´Д`))
気が上がっている状態、実は、脳がストレス状態にあります。
自律神経でいう、交感神経が優位となっている状態です。
血圧は上がり、心拍が速くなる、筋肉が緊張する、身体が熱く感じるなどが起き、
日常では、行動、言動などがスピードを増し、早歩き、早食い、よく喋る、思考が回りすぎる、イライラしやすい、せっかちになりやすい。
脳は、ストレスが大敵という認識を持っています。より、どんな時でも、それから回避しようとします。
日常において、回避の方法の代表的なものは、お酒、タバコ、カフェイン、味が濃いもの(特に甘いもの)が欲しい、運動などです。
それらにより、ストレスから一過性の回避をしようとします。
ここで、え?と思われた方もいるかと思います。
運動です。
運動も過度にしている場合は、背景にストレスがあることが考えられます。
運動は、絶対的に良いもの、ではありません。
過度な運動は、筋肉、関節などを痛めるだけでなく、内臓や精神の状態を悪くするものとなってしまいます。
例えば、月に200㎞、一日換算にすると6㎞以上、ジョギングなど走ることをすると、脳血管障害や心筋梗塞など循環器障害になるリスクが上がるも言われています。
運動は、適度であれば身体に良いものです。しかし、同時に辛いものでもあります。その辛さを超えてやるということから、達成感が得らやすい。
この背景には、脳内ホルモンのドーパミンとアドレナリンの分泌があります。
ドーパミンは分泌されると幸福感を感じ、アドレナリンが分泌されるとやる気を感じます。幸福ホルモンとも言われるホルモンなので、必要なものなのですが、どちらも、闘争、興奮、アクセルと例えられる、交感神経が優位になることで分泌されるものです。より、運動のやり過ぎは、それらの分泌過剰となり、脳が常時興奮状態になるため、冷静さの欠如などに繋がり、元気であるという錯覚になります。
ランナーズハイとうものがありますが、その意味ですね。
気が上がる、ハイになる、ストレス状態は感情の過剰とも言える。
東洋医学では、感情を「五志」と言い、怒・喜・思・悲憂・恐驚としています。
どれも必要な感情ですが、過ぎれば、ストレス状態となり、精神や身体を傷めるとされています。特に、怒、喜、恐、驚また焦り、不安は、気の上がりが強くなります。
喜びは、最良の感情なのですが、「喜び過ぎは心を病む」と言われます。
嬉しい、楽しいを求めすぎるな、ということですね。
冬は、陰の時季。本来、活動的になる時季ではなく、エネルギーや栄養を蓄える時季です。
そうすることが出来ず、不足した状態にあると、陽気が上がってくる春になれば、余計に気が上がり、頭痛や耳鳴り、眩暈などが出やすくなり、その後には、気分の落ち込みが出やすくなります。
この冬を休めてない、休まっていないという方は、注意が必要です。
冷静に考えると、人間は生きているだけで消耗をしています。
過ぎること、をすれば消耗を早めることになるのです。
やはり、何かをするには、補いながら、休みながら、確認しながら、バランスを意識することが必要と思います。
気を落ち着ける、余裕、余白を持つということです。
そうなれるよう、東洋医学・中医学の立場から、お手伝いさせていただきます。