3月下旬から続いていた、寝違え、ギックリ腰症状の患者様の波がやっと落ち着いた。
それは、毎日のようであった。
勉強会の仲間内では「春だね~」と話していた。
その理由は、大きくはふたつある。
ひとつは、春特有の天候の不安定さにある。春は、三寒四温といわれるように、気温の安定性がない。日毎または日中と朝晩の気温差が激しい。
より、日中の温かさを基準としてしまうと、朝晩の寒さに身体が反応し、強張りとなってしまう。
ふたつは、簡単な言葉で表すと、ストレスである。
まずは、気温差によるもの。気温差が7℃以上の離れがあると、脳はそれをストレスと認識し、自律神経が乱れると言われている。
また、人間環境の影響がある。
この国において、春は、環境が変わるタイミングである。引っ越し、人事異動、入社、入学など様々だ。
その変化に、精神的な緊張を感じない人はいないのでないだろうか。
それが、ストレスとなり、不眠、食欲不振などと同時に、身体の強張りが起きる。
それらが合わさることで、この時季に、寝違えやギックリ腰が起きやすいと、考えられる。
東洋医学、中医学的には、風寒と肝鬱である。
治療は、痛みの局所に合わせ、寒さを取り除くこと、気の巡り促すように、鍼と灸を合わせて施す。
多くは、一度の治療で治癒する。
今年の春は、今までに覚えがないほどに、乱れが大きい。伴い、患者様の症状も多種多様である。
日常に必要なことは、焦らず、急がず、穏やかにである。