10月7日、最高気温が25℃を下回り、ようやく秋になった気がします。
個人的にも四季の中では秋が一番好き。涼しい風、暖色の葉があるのが良い。
さて、今年の夏は異常に高い湿度がありました。気温自体は実はそんなに高くないが、湿度が高かったせいか暑く感じた。
湿気は、中国医学においては「湿邪(しつじゃ)」といい、邪気と捉えています。
湿邪は、ベトベトしているもの。纏わりつき、心身に影響する。実際には、水分代謝異常を引き起こし、気血水の巡りを悪くする。そのため、身体のだるさ、むくみ、痰、咳、腰痛、血液循環を悪くする、めまい、食欲不振や軟便下痢などの胃腸の不調、イライラなどを引き起こす。
8、9月は、この湿邪の影響が考えられる風邪様症状の方が多くいらした。
痰が絡んだ咳、声、鼻汁。発熱は無い。内科では風邪と診断され、薬を処方されるが効いている感じがしない。
治療では、とにかく痰の除去、全身の水分代謝を促す治療をさせていただき、生活指導では、運動、お風呂に入ること、冷たい飲食を減らし、温かい飲食を中心にすることをお願いした。多くの方が程なくして咳が治まっていった。
地球温暖化が一人の女性の行動、言動が取り上げられメディアでも話題だが、自然環境の変化には注目している。
暑いも寒いも、とにかく急であるように思う。振り子が大きく振れている。
これではなかなか身体はついていけなく、精神面にも影響する。
自然環境が人にもたらすものは当たり前だが大きい。また、その逆もそうである。
地球はいわば人間の家。その家が安定していない。家が安定していなければ、休むことが出来ない。
免疫力は落ち、病気になってしまうことが見えている。
東洋医学には、本治というものがある。原因、本質を診て、治療するというものだ。
それが必要と思っている。
胃腸の疲れ、夏の疲れを引きずったままだと、秋冬に風邪を引きやすくなります。
腹八分目、温かいもの、豆類、きのこ類を食し、充分な睡眠をとることをしてください。